雨の日はダイビング中止?楽しめる?ダイビングの天候事情!
スキューバダイビング(以下、ダイビング)を始めたばかりの方でよくある質問のひとつが、沖縄旅行中に雨の日にあたってしまったらダイビングできるのか?です。
結論からいうと、ダイビングは雨でも問題はなく、中止の対象ではありません。雨の量によっては中止の場合もありますが、その場合は陸での移動に支障が出るほどの豪雨の場合が多いです。
スキューバダイビングは陸のアウトドアスポーツよりも、雨に左右されることは非常に少ないのです。
むしろ海の中で全身濡れることが前提なので、陸ほど不快感はなく、心身ともに雨にはあまり影響されないスポーツです。
でもやっぱり雨予報だと、ダイビングができるのか、危険はないのか、楽しめるのかということが気になりますよね。
今回の記事でそんな心配を払拭し、雨でも気にせず目一杯ダイビングを楽しんでください。
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目次
Toggle判断基準は天気ではなく風とうねり
上述の通り、多少の雨でもダイビングは中止になりません。ダイビングの中止対象は、主に2点。風とうねりです。
風は海況の変化に非常に大きく影響し、風が強いと、晴天でも中止になることが多いです。海が荒れて危険なためです。
ただ、宮古島では島の周囲にたくさんのダイビングポイント(潜る場所)があり、ダイビング自体が中止というよりは、ポイントを変更して風の影響を受けない場所で潜るということが多いです。
ここで厄介なのが、海での風の影響というのは風が強く吹いている時だけではない、ということです。
ダイビング開催の前日に台風が過ぎ去り、当日は雨も風もないのに、ダイビングが中止になったという経験をしたダイバーさんもいるでしょう。
これはうねりの影響です。
うねりは、風が強いときに出る風浪と呼ばれる波と違って、無風の海面にもあらわれるという、なんとも厄介な波です。サーファーは大喜びですが…
うねりを伴う水中では、度合いによってはまともに泳ぐことができず、状況次第ではダイビングを楽しむどころか身を危険に晒してしまいます。
また、波とうねりがある場合は船上の揺れも大きいため、特に体験ダイビングの方や初心者ダイバーは船酔いしてしまいます。
重複しますが、雨でのダイビングは特に問題はなく、中止になるとすれば、上記の2点、風とうねりです。ダイビングの決行や中止が気になる方は、天気予報より、風や波の予報の方が必要な情報です。
雨の日のダイビングは楽しめるのか
豪雨でない限り、雨でも普通にダイビングは決行できることがわかりましたが、ちゃんと楽しめるのか?ということが気になるところですよね。
晴天時との違いでいうと、太陽の光が届きにくいので少し暗めで、水温も下がります。
マイナスなイメージになりそうですが、登山やトレッキングで例えると、山頂で雲ひとつない晴天の景色じゃなくても楽しめるのと一緒で、ダイビングも雨だけでは環境は問題なく、景観や水中生物を楽しめます。
ただ、予定より低い水温は体力を消耗する原因になります。その場合、ウェットスーツの下に薄いインナーやフードベストといわれる保温できるものを1枚着用するだけで、保温効果が上がり快適に過ごせます。インナー等は洋服一枚程度の荷物なので、場所を取らず、持ち運びに支障はありません。購入予定がなく、寒さが心配な方はレンタルがあるかダイビングショップに確認しましょう。
また、雨の日にしか楽しめないダイビングがあります。
まず水面に打ち付ける雨粒です。
見たことがない方には魅力が伝わりにくいかもしれませんが、百聞は一見に如かず。
ぜひ、ダイビング中に見上げて水面を見てください。見渡す限りの水面に大量の雨粒が打ちつく幻想的な光景は、水中にいるダイバーでしか味わえないひとときです。
次に、水中生物の様子です。
太陽光の下で活発な生物の動きが少し鈍くなっていたり、夜行生物が夜と間違えて顔を出したりと、普段昼間に見られない水中生物を楽しめる環境です。特に、水中生物の撮影が好きな方や興味のある方は、時間が足りないほど夢中な時間になることでしょう。
そして、雨天時のアクティビティは人が少なくなるため、人混みが苦手な方は意外と快適に過ごせる環境でもあります。
雨の日の注意事項
ここまで再三、雨でも問題なくダイビングができるということをお伝えしましたが、晴天と違う環境なので注意事項はあります。大事な3点を紹介しますので、頭の片隅に入れておいてください。
- 足元が滑りやすい
ボートの上や地上では、雨で濡れてとても滑りやすくなっています。特にシリンダー(タンク)を背負っている時の転倒は非常に危険です。
気をつけることはもちろんですが、できれば滑りにくいしっかりとしたダイビングブーツを着用することをおすすめします。
船の乗り降りも桟橋が濡れて危険なことがありますので、ウェットスーツを着ていない時もギョサンのように滑りづらいサンダルで行動しましょう。
- 濁りによるロスト(行方不明)
ロストとは、ダイビング中にガイドやチームと逸れてしまって迷子になることです。
雨天時は、水中が薄暗くなることにプラス、ダイビングポイントが河川や有人島付近の場合、いつもより透明度(視界の度合い)が下がっている可能性があります。そうなると、ロストの原因になる可能性が大きくなります。
ロストにならないように、ガイドや同じチーム、バディの居場所をいつも以上に小まめに確認しましょう。
持ち物や着用物の色を目立たせるということも大事です。水中ライトを常時点灯させたり、ウェットスーツやフィン(足のヒレ)など、面積が大きいものに、白やオレンジといった水中で目立つ色を取り入れることも、ロストの回避に繋がります。
- 無理をしない
いくら雨天時のダイビングが問題ないといっても、気圧や天候の変化により、個人の体調が不調になるということもあります。空港に到着してからホテルへの移動中に雨で濡れてしまい、クーラーで冷えてしまい風邪をひいてしまうことも。ダイビング前日から体調管理には気をつけましょう。
もしダイビングが決行でも、自身のコンディションがよくない場合や不安がある場合は、無理をせずに、キャンセルの連絡をしましょう。
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雨天時ダイビングの快適アイテム
ここからは雨の日に快適に過ごすためのおすすめダイビングアイテムを紹介します。ダイビングショップによってはレンタルがある場合もあります。レンタルの有無は予約したショップへ確認してください。
1.インナー、フードベスト
上述の通り、雨天時は太陽光が少ないため、水中も平時より寒く感じることがありますが、インナーやフードベストをウェットスーツの下に1枚着用するだけでも、寒さ対策になります。
ちなみに厚さは1mm〜3mmほどで、肌にピッタリ隙間なく着用することが大事です。
レンタルなど慣れない方は、初めは窮屈に感じるかもしれませんが、水中では気にならず、むしろ快適に過ごせるアイテムです。
2.水中ライト
水中ライトと聞くと、洞窟やナイトダイビングに必要と考えられがちですが、視界が悪い時や、自分の場所を相手に伝える時などにも必要です。
特に上述したロスト時は、水中ライトを周りに向け続けることで、あなたからは相手が見えなくても、相手からはあなたのライトの光が見えている可能性があります。
また、水中ライトは上記のような非常時だけでなく、暗い水中や岩陰で生物を見つけやすく、生物の色鮮やかさも水中ライトがあることでより楽しむことができます。
3.ボートコート
ダイビングで濡れた後は体温が下がり、太陽光が当たらない環境ではますます寒さを感じます。
特に日常で寒がりの方は、ボートコートの準備をおすすめします。なお、ボートコートを羽織る時は、ウェットスーツを肩まで上げていない場合、濡れた身体をしっかりと拭いて肌が乾いた状態で羽織りましょう。
ちなみに、UVカットや肌の露出を抑えるアイテムとして人気なラッシュガードやラッシュパーカーはあまり保温にはなりません。逆に、濡れて生地が冷たくなり体温を奪われてしまう場合があるので、寒さ対策には向かないということは、念頭に置いておいてください。
どのアイテムも、雨天時以外にも役立つダイビング用品で、常備しているダイバーも多いですが、初心者ダイバーは見落としがちです。むしろそういったアイテムがあることを知らない方もいるでしょう。
雨天時でのダイビングが心配な方は、ぜひ今回紹介したダイビングアイテムを準備してください。
まとめ
再三になりますが、雨でもダイビングはできます、そして楽しめます。確かに、せっかくの沖縄旅行は晴天の方が嬉しいですが、天候に左右されないアウトドアスポーツという特権を活かし、晴雨曇り、各天候で見ることができるいろんな水中の表情をより一層楽しんでください。
もし、沖縄旅行で雨の日に当たってしまいそうな場合は、寒さ対策のインナーやフードベスト、ボートコートを準備しましょう。水中ライトは暗い時にも役立ちますし、宮古島では洞窟を潜るのに必須のアイテムです。ショップでレンタルもありますのでお持ちでない方は事前にご予約・ご相談ください。