ダイビング器材のオーバーホールは終わってますか?料金や期間を徹底紹介!
さぁ、今年もダイビングシーズンの到来です!ところで、スキューバダイビングの重器材を最後にオーバーホールへ出したのはいつですか?
オーバーホールは年に1回、もしくは100本に1回がメーカー推奨です。(一部例外の器材もあります)
しかし法律で罰則を受けてしまう自動車の検査とは違って、出すタイミングがないままダイビングで出かけたり、先延ばししたりという方が少なくありません。
水中で故障してしまうことで自分の身に何かあってからでは遅いとわかっていても、機械やメンテナンスのことはよくわからないという腰が重いそこのあなた。
この記事を読んでオーバーホールの大切さを、改めて知っていただければ幸いです。
目次
Toggleダイビング器材にオーバーホールは必要不可欠
外見は問題なさそうな器材でも、レギュレーターの内部は水垢や塩とサビでいっぱいです。
百聞は一見に如かず。セカンドステージ(レギュレーターの口に咥える方)を開けて見ると唾液とカビがとんでもない状態を作り出しており、すぐにでもオーバーホールに出したくなるようなこともあります。
とは言っても注意していただきたいのが、専門知識がない状態で器材を分解したり開けたりするのは危険なので、気になる方は器材スペシャルティコース(PADI)を受講するなどして、プロに習った上でできる範囲での確認にとどめましょう。
オーバーホールは細部まで清掃点検、パーツの交換が行われるため、まるで新品のような状態にまで仕上がります。ただし、業者のスキルや使用パーツによって仕上がりに相違がありすので、値段ではなく信用できるメンテナンス業者を選択しましょう。
では、オーバーホールを出して未使用のまま1年経った場合、オーバーホールに出しますか?それともさらに1年を繰越しますか?
正解は前者です。
一度も海で使ってないのに何か問題あるの?と疑問に思いそうですが、オーバーホール後に未使用であっても、ゴムやプラスチックなどの部品は劣化が進みます。
もったいないですよね…
ですので、最低でも年に2日はダイビングに連れ出してあげて使ってあげましょう!
沖縄(宮古島)には年に1回でもいいので潜りに来てください。
レンタル代+ストレス改善+スキル上達+安全面と、これだけ考えれば年にたった2回の使用でも価値はあるはずです。
BCDも残圧計もオーバーホールに出しましょう
さて、では定期的なオーバーホールを怠るとどのように危険なのでしょうか?
オーバーホールをしていない状態は、器材のありとあらゆるパーツの劣化と汚れが進んだままということです。
レギュレーターでいえば、中に溜まっている水垢やカビを直接吸い続けるということ。しかもダイビング中の約40分間ずっとです。とても不衛生で身体に良くありません。
レギュレーターさえちゃんとしていればいいという方もおられますが、良くありません。
例えばBCDのインフレーターは、吸気ボタンに塩分が残っているとボタンの戻りが悪くなり、必要以上に空気が入ってしまい最悪の場合は急浮上の原因になります。
予備の呼吸源であるオクトパスは使ったことがないという方も多いことでしょう。しかし、レギュレーターが吸えない、吸いづらいという時の大切なバックアップです。メンテナンスを怠ってはいけません。
ゲージ(残圧計)に異常があると、どれだけ空気が残っているのかわからない、信頼できない状態ということ。しかもゲージのホースには最も高い圧力がかかっているので、万が一異常があってエアーが漏れてしまった場合、一気に減っていきます。
オーバーホールはどこへ出すの?
オーバーホールは基本的にメンテナンス専門店やダイビングショップへ出します。
購入先ではなくても、あなたが使っている器材メーカーのオーバーホールを受け付けているところであれば、どこでもOKです。
ここで重要なのが、あなたが使っている器材のメーカーによっては受付対象ではないことがあるということです。
ほとんどのメーカーに対応可能なオーバーホールの専門店だと考えにくいですが、ダイビングショップだと取扱いしていないメーカーがあります。
ですので、オーバーホールを出す場所が購入先ではない場合は、自身の器材メーカーが対象かどうかを確認しましょう。
メーカーを確認するポイントとしては購入時に保証書カードや証明書のような冊子が渡されるので、そこに記載されています。
もし無い場合は、器材に記載されていることが多いのでそちらを確認します。
ただし、メーカー名ではなく商品名の可能性もあるので、心配な時は器材の写真を撮ってオーバーホールを預けたいお店へメール等で問い合わせましょう。
ちなみに上記した保証書やその類の書類は、メーカーの確認だけでなくオーバーホール時に必要なものですので、大事に保管しましょう。これらがない場合、交換パーツ代が無償のものも有償になってしまうことがあります。
ただ、近年はカードや冊子ではなく、購入時にオンラインでユーザー登録をすることで保証対象になるメーカーもあります。
こちらもどうなっているかが不明な場合は、購入先やオーバーホールを預けたいお店に確認してください。
オーバーホールの料金相場
オーバーホールの代金は「作業工賃」と「パーツ代」です。
わかりやすく、マレア宮古島のオーバーホールの価格を参考に説明します。
オーバーホール作業工賃
- レギュレーターセット ¥12,000
- レギュレーター(1stのみ) ¥8,000
- オクトパス ¥7,000
- BCD(パワーインフレーター) ¥8,000
- オクトパス一体型パワーインフレーター ¥10,000
- ゲージ(残圧計) ¥3,500
- BCDのバルブ洗浄 ¥2,500
「作業工賃」は器材の状態に関わらず、変動せずにかかる料金です。
レキュレーターがすごく劣化しているから作業工賃¥20,000に変わります、ということはなく、どんな状態でも一定の料金です。
「パーツ代」はその名の通り、交換が必要であるパーツの代金であり、オーバーホール代金が毎回異なるのは、このパーツ代が変動するからです。
交換が必要なパーツでも保証内であれば無償なものや、劣化が見られなくとも使用年数によって交換が必要なパーツ、それが保証内外なのかも異なり代金のパターンは無数にあります。
一例ですが、パーツ代の相場を紹介します。
オーバーホールのパーツ代
- レギュレーター1st ¥2,000〜¥4,000前後
- レギュレーター2nd/オクトパス ¥2,000〜¥3,000前後
- ゲージ(残圧計) ¥1,000前後
- インフレーター ¥1,000〜¥2,000前後
- ホース各種 ¥5,000〜¥15,000前後
ちなみに上記の作業工賃は例として単品価格を記載しましたが、ダイビングスクールマレアではBCDとレギュレーターをまとめてオーバーホールに出すことでセット割引があり、とてもお得です。内容によっては¥10,000以上安くなるセット割引があります。
定期的なオーバーホールであれば重器材一式を一緒に出すことが基本なので、ぜひセット割引を活用してください。
なお、今回紹介した相場はあくまでもマレアの作業工賃と各メーカーパーツ代の一例です。
もっとしっかり知りたいという場合は、オーバーホール専門店に確認してください。
オーバーホールを出すタイミングはいつ?
ダイビングをする期間が2〜3か月以上空く時が出しどきです。次の予定が決まっていなくても出しましょう。
オーバーホールは一般的に預かりから10日〜2週間前後です。ダイビングショップや専門店によってはお急ぎ便のような1週間で仕上げるプランなどがあります。
ダイビング予定日の1か月前に出す方が良くない?と考えがちですが、繁忙期の直前はオーバーホールが混み合うのでギリギリです。
オーバーホールは約2週間ですが、受け取りまでに数日が経ったり、その後に沖縄など離島に器材を送ったりすることを考えると、1か月は余裕がないスケジュールなのです。
ちなみにダイビングスクールマレアの場合は、沖縄本島・宮古島・石垣島に店舗がありますので、現地で潜った後にそのままオーバーホールに預ければ、受け取りは自宅へ郵送ができるので、楽ちんでおすすめ。
もちろんマレアで購入していない器材も受付可能です。日本国内の全てのメーカーに対応しておりますので、上述のようなご自身でのメーカー確認は不要です。
安心、安全、快適なサービスは海だけでなく、器材のメンテナンスにも心がけています。
オーバーホールは重器材だけじゃない
意外と知られていないのが、重器材以外のオーバーホール対象のダイビング器材。
カメラのハウジング(防水ケース)、水中ライト・ストロボ、ダイビングコンピューター、ドライスーツ等があります。
重器材と違って身体や命に関わるような危険性はドライスーツ以外で起こることは低いですが、どれも共通して言えることは高額の器材ということです。
カメラハウジングでいうと、中身が一眼レフやミラーレスの場合、レンズと合わせると重器材よりも高い場合があります。水没しても命の危険はないものの、絶望感はとんでもないです。旅行の携行品ではまかなえないでしょう。
ドライスーツは水没検査や吸気・排気の要であるバルブの洗浄点検がオーバーホール対象です。
こちらはインフレーターと同じで、吸気ボタンが塩ガミしていると空気が入りっぱなしになり、急浮上の原因になり危険です。
素敵な水中の世界をより快適に堪能するために、重器材以外のオーバーホールも定期的にされることをおすすめします。
まとめ
オーバーホールは年に1回、もしくは100本に1回が推奨ですが、もちろん左記未満の期間と回数であったとしても、何か異常が見られる場合はオーバーホールに出しましょう。
特によくあるトラブルとして、レギュレーター1stステージのダストキャップをしないまま洗ったり、水槽につけたりという器材の水没は、そのまま使用せずに速やかにオーバーホールへ出してください。
なお、ダイビング器材の構造、中身などもっと知りたいという方は記事内でも紹介した器材スペシャルティコース(PADI)の受講をおすすめします。
器材の知識をつけることで、軽微なトラブルに対処でき、自分でできる正しいメンテナンス方法が身につき、より安心できる快適なダイビングに繋がります。
今回の記事で重器材に関わらず、ダイビング器材の定期的な点検やチェックをより大事にし、器材を長く快適に使用していただけると幸いです。